8月1週目はソーラーカー&Ene-1 Challengeの実況、そしてお盆は恒例となった鈴鹿サーキットの花火を盛り上げるお仕事をして、台風接近の中、8年ぶりとなる「アメリカ合衆国」に行ってきました。
アメリカは留学経験があり、僕にとっては心の故郷。今回行ったポコノは何にもないところだよ、と言われていましたが、僕はポコノがあるペンシルヴァニア州に留学していたので、まさに里帰りのような感じでした。
今回は現地4泊6日でインディカーを取材するという弾丸旅でした。
お盆は航空券が激烈高い!!が幸運も
今回取材レースをポコノにしたのは、インディカーを取材したいけど、この週末しか空いていなかったからです。8月18日・決勝なので、渡航はお盆休みのまさにピーク期。航空券が高いのは想像していましたが、目が飛び出るくらいのお値段でしたね。。。フリーランスな僕らは特に冬場は暇だし、安い時期を選んで旅するのに慣れていますからね。
航空券はどう安く取っても20万円近く。。。ひゃー
留学時代はニューヨーク〜東京が5万円台でありましたから、びっくり
台風の接近で飛行機が飛ぶかも心配でしたが、ラッキーなことに往路は最安のエコノミーチケット(でも片道10万円オーバー)なのに、なんとプレミアムエコノミーをすっ飛ばして、ビジネスクラスにアップグレードされました!!!
ピーク期にはよくあることらしいですが、おそらくオーバーブッキングのインボラアップグレードといわれるものです。ANAはSFC(スーパーフライヤーズカード)会員なのですが、去年まではJALに乗りまくったので、ANAのステータスは平SFC会員。ブロンズもプラチナも持っていないので、そういうのは無いかなぁ〜と思っていましたから、超ラッキーでしたね。ANAカレーを食べて出発です。
往路の飛行機はなんとスターウォーズジェット。機内ではジェダイマスターのヨーダが出迎えてくれ、3POがアナウンスする特別機です。国際線では2機しか飛んでいないのでダブルでラッキーでした!!
アメリカ線は留学時代から何度も乗りましたが、ビジネスクラスは初めて。フルフラットで寝ながら行けるなんて幸せですなぁ〜
というわけでアメリカに入国。2011年にインディアナポリスに行って以来、8年ぶりです。シカゴ・オヘア国際空港での乗り継ぎは初めて。USドルへの両替をしましたが、鬼のような手数料を引かれ、日本でドルにした方が良かったなぁと。JALグローバルウォレットを開設しておくべきでした。。。
乗り継ぎは6時間ほど。特にすることなく、お腹も空いていないですが、ユナイテッドのラウンジへ。ユナイテッドの短距離線しかないターミナル2なので、あんまり豪華ではありません。サラダバーで久しぶりに茹でてないブロッコリーを食べました。アメリカではブロッコリーは生で食べるのが当たり前。留学中はカフェテリアでこれを食べるのにハマりましたね。
そして、小型ジェットで約1時間半。ペンシルヴァニア州のWilkes Barre/Scranton空港に到着です。
レンタカーを借りて、久しぶりの右側通行で宿泊先へと向かいます。
初めてAirbnbで民泊に宿泊!!
今回のポコノはペンシルヴァニアの山の中にあるサーキット。冬はスキーリゾートになるエリアです。ホテルはあるにはあったんですが、インディカー開催のため値段高騰。。。評価レートの悪いホテルしか予算に合うものがなく、思いつきでAirbnbで民泊を探しました。
そしたら、サーキットまで車で10分ほどの所に良い評価のスーパーホストの宿が見つかり、NASCARファンとかも過去に泊まっているので決めました。Airbnbでの予約は初めてだったのですが、検索もしやすいし、ホストとチャットで質問もできるので安心です。
結果、これが当たりでした。まるでホームステイのような感じで、温かく受け入れてくれるし、お菓子もビールもドリンクも全部飲んでいいよ、という素晴らしいサービスぶり。夕食は出ませんが、徒歩圏内にドラックストア、コンビニ、チャイニーズレストランがあるし、困ることはありませんでした。
ホストはジャマイカ出身の方で、近所でカリビアンレストランを営む方。そのご家族と一緒に暮らすように泊まらせていただきました。フロリダ出身の義理のお父さんも良い方で、話し相手になってくれましたね。すごく親切なご家族でした!
民泊サイトとしてお馴染みのAirbnb。今回初めて使ってみて、とても良い印象を受けました。外国では治安が良いエリアと悪いエリアが分からないので若干不安はありましたが、留学経験があるペンシルヴァニア州は超田舎。ショッピングモールで車をロックしないくらい平和でしたから、安心して利用できました。日本国内でもホテルが少ないエリアなどでは利用してみたいですね。
ポコノレースウェイで取材!!
Airbnbの民泊からポコノレースウェイまでは車で10分程度。アップダウンが激しくて、ジェットコースターのような道で運転は気をつけなければなりませんが、近いのが最高でした。
ポコノはコーナーが3つしかないトライオーバルのサーキット。全てのコーナーの形状が違うのでロードコースのようなオーバルコースとも言われています。本当に何も無いサーキットですが、逆にアメリカ的で良いですね。
ポコノのグランドスタンドはとても見晴らしが良く、2.5マイルの長いコースながら、全てが見渡せて良い!!ハイスピードオーバルはインディアナポリスしか見た経験がないので、良い勉強になりました。
8年ぶりに訪れたインディカーは変化した部分はそれほど多くなく、ノンビリとゆるい空気感は変わらずでした。メディアセンターの対応もしっかりしていて、さすがインディカー!分からないことは聞けば答えてくれるし、みんな親切です。
取材はしやすい環境なのですが、今回は土曜日のスケジュールがサンダーストームの悪天候でグチャグチャに。何も走らない時間が長くあり、フォトグラファーの松本浩明さんに色々お話をお聞きしたりしながらインディカーの勉強をさせてもらいました。
佐藤琢磨選手に試練が!彼が無事で良かった。
インディカーを取材した理由は色々あるのですが、今年2回、GAORA SPORTSで実況を担当させてもらうことになり、やはり8年も見ていない現場を自分の目で見ておきたいと思いました。今は海外のレースは映像をもらって、それに合わせて喋るスタイルですが、やはり現場で得られる知識、感じられる空気感というのは見ているのといないのでは大きく違います。
ここは佐藤琢磨選手が得意とするコースでもあるので、優勝の期待もしながら向かったのですが、結果としては大クラッシュでリタイア。そしてアメリカ人のファンから大バッシングを受けるという修羅場に。。。
とんでもない状況を取材することになってしまいました。
クラッシュから生還し、幸いにも怪我がなかった佐藤琢磨選手でしたが、日本人メディアの囲み取材は無いかもしれないと思っていた矢先、佐藤琢磨選手の囲みが行われました。それを元に書いたのがYahoo!ニュースの記事です。是非読んでください。
まず、本当に大変な状況の中、佐藤琢磨選手は真実を伝えてくれて、囲み取材に加えて、僕の単独インタビューにも答えてくれました。
本当は聞きたかった質問、彼がここまでの速さを披露できている理由、レイホール・レターマン・ラニガンレーシングのメンバーへの質問など、色々と取材したいことはありました。しかし、スケジュール変更やクラッシュの影響で、成果も出せないまま帰ることになってしまっていたかもしれません。
辛い状況だったけど、そんな中で取材に応えてくださった佐藤琢磨選手には本当に感謝しています。「次、アメリカに来る機会があったら必ず良いレースを見せるのでまた来てください」ともメッセージを頂きました。もちろん、また行きたいと思いますが、この時点では琢磨選手の状況が良い方向に向かうのかどうなのかも分からない状況でした。
Yahoo!ニュースに執筆した記事は大きな反響を呼び、信じられないくらい多くの方々に読んでいただきました(契約上アクセス数は言えませんが、びっくりするくらいの数字です)。
日本では琢磨選手のインディカーの戦いは良い時は伝わってくるけど、成績が残らなかった時は割と簡単にしか報じられません。でも、1戦1戦良いときも悪い時も当然あり、彼は10年間アメリカでいくつもの試練を乗り越えて戦ってきたわけです。その一番辛い状況が今回だったと思います。彼が本当の意味で世界を相手に戦っているとことを自分の目で見れたことは逆に僕にとっては大きな収穫でした。
そんな厳しい状況の中、翌週もレース。SUZUKA 10Hのレース中にセントルイスから嬉しいニュースが! なんと佐藤琢磨選手がショートオーバルのレースで今季2勝目を記録!!!
徐々にポコノでのクラッシュは決して彼に非があるわけでは無い、ということが理解され始めてはいましたが、精神的には強烈にタフな状況の中での優勝です。結果で見返した琢磨選手に、本当に胸が熱くなりましたね。
彼は僕の中で最大のヒーローになりました。
優勝おめでとう!!!!!
8年ぶりにアメリカを訪れて、インディカーと佐藤琢磨選手を取材できて本当に良かったです。今からHonda Racing THANKS DAYでお会いできるのが本当に楽しみです。残り2レースもインディカーから目が離せませんね。僕も視聴者として楽しみたいと思います。
最後に今回の取材旅で多くのご協力をいただきましたGAORA SPORTSのみなさん、現地で色々教えてくださった松本浩明さん、天野雅彦さん、斎藤和記さん、インディカーのメディアチームのみなさんに厚く御礼申し上げます。
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